XRPとSOLのオプションが再び強気シグナルを発信──BTCとETHは低調
エックス・アール・ピー(XRP)とソラナ(SOL)のオプション市場が、主要通貨の中で明確な強気シグナルを示している。
一方で、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は依然として低調なセンチメントが続いている。
目次
25デルタ・リスクリバーサルが示す市場心理
主要なセンチメント指標である25デルタ・リスクリバーサルは、プットとコールのインプライド・ボラティリティを比較し、トレーダーの方向感を測るもの。
この数値がプラスの場合はコール優勢(=強気)、マイナスの場合はプット優勢(=弱気)を示す。
データソースAmberdataによると、XRPとSOLは10月末〜12月末の全満期日でプラス圏を維持しており、強気な見通しが広がっている。
一方、BTCとETHでは依然としてプット優勢が続き、弱気心理が根強い。
「XRPとSOLのオプション市場は回復基調。BTCとETHはなお慎重姿勢が目立つ」── CoinDesk分析
暴落後の反発とトレーダー心理の変化
現地時間10月10日の急落で、XRPは2.80ドルから1.77ドルへ、SOLは220ドルから188ドルへと大幅下落した。
その後、プット需要の急増を経て、オプション市場ではコール買いが優勢に転じている。
本稿執筆時点で、XRPは2.33ドル(約350円)で取引中。
- XRP・SOL:25デルタリスクリバーサルがプラス圏(強気)
- BTC:2026年9月満期までプット優勢
- ETH:短期は弱気、2026年以降は強気へ転換
リスクリバーサルの信頼性と限界
リスクリバーサルは市場心理を測るうえで有効な指標だが、XRPやSOLのオプション市場は取引規模が小さいため、ビットコインやイーサリアムに比べて精度が劣る可能性がある。
それでも、トレーダーが短期的な上昇を見込んでいる傾向は明確だ。
無期限先物では中立的センチメント
一方、無期限先物(Perpetual Futures)では強気・弱気のバランスが取れており、中立的な姿勢が維持されている。
データソースVeloによると、主要暗号資産の年率換算資金調達率はゼロ付近で推移。
市場は依然として暴落後の慎重ムードを引きずっている。
背景に3兆円規模の清算
直近の市場暴落では、200億ドル(約3兆円)規模のレバレッジ先物が清算され、多くのトレーダーが損失を被った。
これにより、レバレッジを伴う積極的なポジションは減少し、市場全体が慎重な姿勢を強めている。