ETH、XRP、SOLが急落──暗号資産トレーダーはジャクソンホール講演に注目
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FRB利下げ期待後退で2.7億ドル清算
暗号資産市場は過去24時間、イーサリアム(ETH)とビットコイン(BTC)のロングポジションを中心に2億7000万ドル(約391億円)の清算が発生。強気投資の巻き戻しが進んだ。
背景には、9月の米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待の後退があり、分散型予測市場Polymarketでは「利下げなし」のオッズが12%→26%に急上昇。投資家は今週のジャクソンホール講演(ジェローム・パウエルFRB議長)を前にリスク調整を迫られた。
市場関係者の見解
Derive.xyz創設者のニック・フォースター氏は、「今回の急落は構造的な変化ではなく、短期的なポジションリセットに過ぎない」と指摘。内訳として、ETHが1億7000万ドル、BTCが1億400万ドルの清算が確認され、その大半(95%)がロングポジションだった。
デリバティブ市場の反応
Deriveのデータによると、ETHの7日間IV(インプライド・ボラティリティ)は68%→73%へ上昇した一方、30日間IVは横ばい。短期乱高下を見込む動きが強いが、長期的な売り圧力はまだ限定的だ。
フォースター氏はさらに、「BTCが9月末までに10万ドル到達する確率は15%→21%へ上昇し、ETHが4000ドルまで下落する確率は60%に達した」と分析している。
マクロ経済環境と価格動向
SignalPlusのオーガスティン・ファン氏は「50bpの大幅利下げはすでに織り込まれておらず、9月会合では1回の利下げが90%織り込まれている」と述べた。
この影響で主要銘柄は下落。BTCは11万5000ドル付近の安値に下落、ETHは4240ドルで推移。一方、XRPは3.02ドルで堅調だったが、週間上昇率は9%高から4%に縮小した。
参考資料: CoinDesk Japan
記事作成日: 2025年8月19日