2026年2月第4週|BTC月間−14.9%・DOT+28%急騰・ステーブルコイン規制がついに始動

2026年2月が終わった。ビットコインの月間パフォーマンスは−14.9%。イーサリアムに至っては−19.8%。どちらも過去数年でワースト級の数字で、恐怖・貪欲指数(Fear & Greed Index)は週末時点で「11」――「極端な恐怖」という言葉しか見当たらない水準だった。

しかし、この週は単なる「暗い相場の記録」では終わらない。

アルトコイン市場では、Polkadotが歴史的な「初の半減期」を発表して週間+28%の急騰を演じた。米国では大手取引所が銀行免許を取得し、376ページに及ぶステーブルコイン規制案が公表された。恐怖が支配する底の中で、次のサイクルの構造が静かに組み上げられていた。

何が起き、何が変わり、3月はどう動くのか。この1週間を丸ごと整理する。

 

この記事でわかること
  • 2/23〜3/1のBTC・ETH価格動向と2月月間最終着地点
  • Polkadot(DOT)が「初の半減期」を発表して週間+28%急騰した理由
  • 米OCC「GENIUS法」376ページ規則案の中身と業界への影響
  • Crypto.comが銀行免許を条件付き取得したことの業界的意味
  • 3月第1週(3/2〜3/8)の相場予想と注目イベント

 

重要ニュース①|BTC月間−14.9%・2013年以来3番目に悪い2月、恐怖指数は「11」

なぜ重要か:過去数年でワースト級の月次パフォーマンスと、底打ちかどうか見極められない「極端な恐怖」が同時進行した。この水準からの反発が本物かどうかは、3月相場を読む上で最重要の判断軸になる。

 

2月23日(月)、BTCは約64,000ドルを割り込んだ水準で週をスタート。地政学リスクとマクロ不透明感によるリスクオフが続き、一時63,000ドル近辺まで下落した。アナリストが警戒ラインとして示した60,000〜63,000ドルのサポートが試される局面だった。
(出典:CNBC

2月26日(水)には一転して急反発。ETFへの資金流入回復とNVIDIA好決算によるリスクオン継続が重なり、68,000ドル前後(一時69,520ドル近辺)まで上昇した。
(出典:The Economic Times

2月28日(土)に2月の月間パフォーマンスが確定。BTCは−14.94%と2013年以来3番目に悪い2月となり、ETHも−19.81%と2017年以来3番目の低水準でクローズ。3月1日時点の恐怖・貪欲指数(Fear & Greed Index)は11(極端な恐怖)のまま、価格が戻っても市場心理は底に張り付いた状態が続いた。
(出典:Phemex

注意点:68,000ドルへの反発を「底打ち」と見るのは早い

Fear & Greed Index「11」は、過去のサイクルでは強烈な逆張り買いサインになることもある。しかし同時に、センチメントが底に張り付いたまま価格がじわじわ下がるケースも存在する。マイナス二桁の月次下落直後は、ニュースヘッドラインへの反応が過敏になりやすい点にも注意したい。

 

直近の下落はどこまで想定すべきか──ニュースと過去データから整理するビットコイン相場
直近の下落はどこまで想定すべきか──ニュースと過去データから整理するビットコイン相場
2026年2月初旬のビットコイン下落を、ニュースと価格推移の事実から整理し、株・ドル円・金など他資産の動きも踏まえて相場環境を俯瞰。さらに2022年の類似局面を参照しつつ、下落が短期調整で終わる場合と長期化する場合の見方を「ビットコイン予備校の独断と偏見」として仮定提示し、上昇を考え始める条件も整理する。

 

重要ニュース②|Polkadot(DOT)が「初の半減期」と21億枚ハードキャップを発表――2月26日(木)に高値圏を記録

なぜ重要か:「半減期」はビットコインの専売特許ではなくなった。DOTが初めて発行量削減と供給上限を同時に実施することで、「インフレトークン」から「希少性のある資産」へとモデルチェンジする。この転換が本当に価値につながるかどうかは、クリプト全体のトークノミクスへの問いかけでもある。

 

この週のアルトコインで最大のサプライズはPolkadot(DOT)だった。3月14日(円周率の日)に、トークン発行量を50%以上削減する「初の半減期」を実施することを発表。さらに21億枚という供給上限(ハードキャップ)の設定も同時に明らかになった。

これまでのDOTはインフレ型のトークン設計で、継続的な発行による希薄化が弱点とされていた。今回の発表はその構造を根本から変える宣言だ。市場は即座に反応し、2月26日(木)に高値圏(一時$1.75付近)を記録。週間騰落率は約+28%と、主要銘柄の中でトップに躍り出た。
(出典:MEXC News

 

重要ニュース③|Crypto.com銀行免許条件付き承認(2/23)+米OCC「GENIUS法」規則案公表(2/25)

なぜ重要か:規制は「来る来る」と言われ続けてきた。それがついに「376ページの具体的なルール」として姿を現し、大手取引所が銀行免許を取得した。暗号資産が「金融インフラの一部」として制度に組み込まれ始めた週として、後から振り返ることになるかもしれない。

 

2月23日(月)、Crypto.comが米通貨監督庁(OCC)より「国家信託銀行(National Trust Bank)」の憲章取得に向けた条件付き承認を受けたと発表した。これにより連邦レベルでのカストディやステーキングの提供が可能となり、先行するCircleやRippleを追う形となる。RippleやPaxos・Bridgeも同様の認可取得を目指しており、業界全体の「正規金融機関化」が加速している。
(出典:Crypto.com Official

続く2月25日(水)、OCCはGENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)の施行に向けた376ページの規則案を公表した。発行体への最低資本金500万ドルの義務付け、ステーブルコインへの利回り(Yield)付与の原則禁止、準備金の透明性開示強化が主な内容だ。「法律の成立」から「実際の運用ルールの明文化」というフェーズへの移行を示す、業界構造に直結する重要な一歩となった。
(出典:Markets Media

 

2026年2月20日|米クラリティー法案協議、ステーブルコイン利回り規制で進展も合意至らず
2026年2月20日|米クラリティー法案協議、ステーブルコイン利回り規制で進展も合意至らず
2026年2月20日、ホワイトハウスは米クラリティー法案を巡る第3回協議を開催。ステーブルコイン保有者への利回り付与を巡り、銀行業界と仮想通貨業界が激しく対立したが、最終合意には至らなかった。ホワイトハウスは「限定的な報酬」を認める方向で調整を示唆。Ripple CEOは4月末までの法案成立確率を90%と予測し、予測市場では84%で安定。民主党はトランプ一族の利益相反問題やCFTC・SEC欠員補充、DeFiのマネロン対策強化を追加条件として要求。3月1日の期限に向けて協議が続く。

 

その他の注目ニュース

 

来週(3/2〜3/8)の動き予想

3月に入った。BTCは66,000ドル台で週をまたいだが、センチメントの回復なき価格上昇は脆い。来週の相場を左右しそうなポイントを整理する。

BTC:マイナス二桁下落後の「戻り」が本物かどうかの検証週

2月に−14.94%の下落を経験した直後の3月第1週は、ショートカバーやリバウンドの勢いがどこまで続くかを検証する局面になる。下値の節目として60,000〜63,000ドル帯を頭に入れつつ、ETF資金フローとマクロ指標(米雇用統計:3/6予定)への反応を注視したい。逆にこれらが好転すれば70,000ドル台の再奪還もシナリオに入ってくる。

DOT:半減期(3/14)に向けた「期待」と「利確」の攻防

半減期まであと約2週間。「期待で買って事実で売る」のがクリプト市場の定石だ。今週+28%の急騰を果たした後、来週は利確売りと新規買いのせめぎ合いになりやすい。半減期当日に向けてどのくらいの資金が残るかが焦点となる。

規制:GENIUS法パブコメ期間入りと業界の反応

OCCが公表した376ページの規則案は今後パブリックコメント期間に入る。ステーブルコイン発行体(Tether・Circle等)や取引所側の反応・ロビー活動が報じられ始めれば、相場の材料になる可能性がある。Crypto.comに続く銀行免許申請の動向にも注目したい。

 

週間まとめ:2026年2月第4週に起きたこと
  • BTC:63,000ドルまで下落後68,000ドルへ急反発。2月月間−14.94%(2013年以来3番目に悪い2月)でクローズ。
  • ETH:2月月間−19.81%(2017年以来3番目の低水準)。
  • DOT:初の半減期(3/14)と21億枚ハードキャップ発表、2/26(木)に高値圏を記録し週間+28%。
  • Crypto.com:2/23(月)にOCCから国家信託銀行免許の条件付き承認を取得。
  • 規制:2/25(水)にGENIUS法のOCC規則案(376ページ)公表。ステーブルコイン規制が運用フェーズへ。
  • セキュリティ:2月のハック・詐欺被害額は約3,570万ドルで2025年3月以来の最低水準。
  • センチメント:Fear & Greed Index 11(極端な恐怖)。底打ちかどうかは3月相場が答えを出す。

 

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2026年2月16日〜22日の週、ビットコインは6.8万ドル台で推移し4週連続の下落を記録。仮想通貨ETFから38億ドルが流出し、量子コンピューティング懸念が市場心理を悪化させた。一方、トランプ一族主催のマー・ア・ラゴ暗号資産サミットにはゴールドマン・サックスなど主要プレイヤーが参加し、CLARITY法案の行方が焦点に。VanEckの分析では、変動速度-6.05σ、200日移動平均線から-2.88σの乖離など、統計的極値が底打ちの可能性を示唆。マイニング難易度は14.7%上昇し史上最大の伸びを記録するなど、ネットワークの健全性は維持されている。日本ではメタプラネットが営業利益18倍を達成し、JCBらがステーブルコイン決済実証を開始。短期的な逆風の中にも、中長期的な構造的強さが見られる週となった。
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