
2025年11月17日、ビットコインのマイニング済みコイン数が1,995万BTCを超え、固定上限2,100万BTCの95%に到達しました。
残りはわずか105万BTC未満。しかしこの「残り5%」が採掘されるまでには、なんと約115年かかる見込みです。
- ビットコイン全体の95%がすでに採掘済みという歴史的マイルストーン
- 残り5%の採掘に115年かかる理由と半減期の仕組み
- 2140年以降、マイナーはどうやって収益を得るのか
- 希少性がビットコインの価値にどう影響するか
目次
なぜ95%到達がニュースになるのか?
ビットコインの発行上限は2,100万BTCと創設時から固定されています。これは中央銀行が無制限に印刷できる法定通貨とは根本的に異なる設計です。
現在のマイニング報酬はブロックあたり3.125BTC。2024年4月の第4回半減期で6.25BTCから半減し、1日あたりの新規発行量は約450BTCに減少しました。
クラーケンのグローバルエコノミスト、トーマス・ペルフモ氏は次のように語っています:
このプログラム可能な希少性は、予測可能な発行と分散型設計と相まって、ビットコインを競合する通貨形態や資産クラスから際立たせるものだ
半減期とは?残り5%に115年かかる理由
ビットコインの供給スケジュールは時間とともに減速するようプログラムされています。約4年ごとに「半減期」が訪れ、ブロック報酬が半分にカットされる仕組みです。
この仕組みにより、残り5%の発行速度は極めてゆっくりになります。次回の半減期は2028年4月10日前後と推定され、その後も4年ごとに半減を繰り返し、最後の端数が2140年頃に採掘される見込みです。
2140年以降、マイナーはどうなる?
2140年にすべてのビットコインが発行されると、マイナーは取引手数料のみに依存することになります。
現在でも、ブロック報酬に加えて、各ブロックに含まれる取引の手数料をマイナーは受け取っています。ビットコインネットワークの利用者が増え、取引量が拡大すれば、手数料収入だけでもマイニングビジネスが成立する設計です。
ビットコインの取引を送信する際、ユーザーは「取引手数料」を支払います。この手数料はマイナーへの報酬となり、優先的にブロックに含めてもらうインセンティブとなります。
ネットワークが混雑するほど手数料は上昇し、マイナーの収益源として機能します。2140年以降は、この手数料がマイナーの唯一の収入源となる予定です。
希少性は価格にどう影響するのか?
新規供給が減少し続けることで、需要が増加すれば価値が上昇するという理論があります。これはビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれる理由の一つです。
ただし、オンチェーン分析プラットフォームのナンセンのシニアリサーチアナリスト、ジェイク・ケニス氏は次のように指摘しています:
重要なポイントは95%という数字自体ではなく、ビットコインの供給スケジュールが設計どおりに正確に機能していることだ。無制限の法定通貨印刷の時代において、予測可能で希少である
短期的には市場のマクロ条件や投資家センチメントで価格は変動しますが、長期的にはハードマネー設計と許可不要のアクセス、成長する採用がネットワークへの価値蓄積を促進するという見方が支配的です。
まとめ:ビットコインの設計思想を理解しよう
95%採掘完了は、ビットコインの予測可能で希少な設計が正確に機能していることを示す証拠です。
価格の上下動に一喜一憂するのではなく、ビットコインの本質的な価値と設計思想を理解することが、真の「仮想通貨予備校生」への第一歩です。
- 発行上限2,100万BTCは絶対に変更されない
- 半減期により供給は減速し続ける
- 2140年以降は取引手数料がマイナーの収入源に
- 希少性と分散性が長期的な価値の源泉








