ビットコイン、11万1000ドル割れ──米GDP改定値で利下げ期待後退
堅調な米経済データがFRB利下げ期待を後退させ、BTCは9月上旬以来の安値に
米GDP改定値が大幅に上方修正され、雇用市場も予想以上の強さを示したことで、暗号資産市場に売り圧力が強まった。
目次
米経済データが市場に与えた衝撃
第2四半期の米GDPは年率換算で3.8%成長となり、当初の3.0%から大幅に上方修正された。
同時に新規失業保険申請件数も予想を下回る21万8000件に減少し、雇用市場が想定以上に堅調であることを示した。
- GDP:3.8%(改定値、予想3.3%)
- 失業保険申請:21.8万件(予想23.5万件)
- 米10年債利回り:4.20%へ上昇
「FRBは来月利下げを見送る可能性が高まった」
―― 市場アナリストのコメント
仮想通貨市場の反応
発表を受け、ビットコインは一時11万1000ドルを下回り、その後11万1500ドル付近まで戻したものの、過去24時間で1.6%下落。
イーサリアムは4000ドルを割り込み、ソラナ、ドージコイン、アバランチ、スイといった主要アルトも軒並み急落した。
- BTCは9月上旬以来の安値を更新
- ETH/BTC比率は上昇から横ばいに転換
- ソラナは過去1週間で約20%下落
暗号資産株への波及
仮想通貨関連株も全面安となり、マイナーや取引所株に大きな打撃が広がった。特にCipher Miningはグーグルとの提携報道直後にもかかわらず、9.4%の大幅安を記録した。
- ストラテジー:-4.5%
- コインベース:-4.1%
- サイファー・マイニング:-9.4%
- HIVE Digital・Bitdeer・Bitfarms:-6~8%
まとめ
米経済指標の強さがFRB利下げ観測を後退させ、暗号資産市場と関連株に波乱をもたらした。
今後は10月以降の利下げ見通しが鍵となり、BTCが11万ドルを維持できるかが焦点となる。
ただし、利下げ据え置きが続く場合は追加下落リスクも残る。