エリオット波動の専門家、ジョン・グローバー氏が「ビットコイン強気相場は終わった」と分析
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)は、12万ドル台からの下落を受けて強気相場の終焉を迎えた可能性が高いと指摘されている。
Ledn社の最高投資責任者(CIO)ジョン・グローバー氏は、エリオット波動の分析結果から「今後ビットコインは7万ドルを下回る恐れがある」と警鐘を鳴らした。
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「5波構造はすでに完了」──2026年まで続く弱気相場
グローバー氏によると、2023年初頭に始まった上昇局面はすでに第5波で完結しており、2026年後半まで弱気相場が続くと予測している。
彼は「ビットコインは7万〜8万ドルの間で取引されるだろう。それ以下の可能性もある」と述べた。
また、12万4,000ドル付近の再試行が起こる余地を認めつつも、すでにトレンドは反転しており、今後数カ月で価格が下落する確率が高いと強調した。
「5波の上昇は終了した。強気相場は終わった!」──ジョン・グローバー氏(Ledn CIO)
エリオット波動理論とは
1938年にラルフ・ネルソン・エリオット氏が提唱した理論で、投資家心理の周期的変化が市場価格を波状に動かすとする分析手法。
主要トレンド方向に沿った5つの波(3つの上昇波+2つの調整波)が形成されるとされる。
今回のビットコインの5波パターンは、2022年後半に2万ドルを下回った時点で始まり、2025年10月の12万6,000ドル超えでピークを迎えたとされる。
強気予測から一転──転換点を見誤った市場
当初、グローバー氏は第5波が年末までに14万〜15万ドルへ上昇すると予想していた。
しかし、12万ドルから11万2,000ドルへ急落したことで見通しを修正。「12万ドル台を維持できなければ強気の根拠が崩れる」としていたが、結果的にその通りの展開となった。
- Deribit上場のBTCプットオプションがコールを上回るプレミアムで取引
- 2026年9月満期まで下落リスクに備える動きが拡大
- 過去の半減期後18カ月でピーク→下落という歴史的パターンと一致
過去のサイクルと一致する弱気シグナル
ビットコインは、過去3回の半減期でもピーク後に18カ月間の調整局面を経験している。
2024年4月の最新半減期を経て、今回の動きもその周期に一致しており、グローバー氏の分析は市場の歴史的傾向と整合している。