FOMCを控え様子見基調の仮想通貨相場──デリバティブ市場では強気傾向鮮明
9月17日のFOMCを前にビットコインは11万5,000ドル台を維持、デリバティブ市場では強気の兆候が浮上している。
FRBの利下げ観測と機関投資家の資金流入が相場を下支えする中、パウエル議長の発言が今後の方向性を左右する見通しだ。
目次
強気/ポジティブなシナリオ
BTC/USDは前日比+0.32%の115,206ドルを記録。市場は95.9%の確率で25bp(0.25%)利下げを織り込み済みで、
低金利環境が仮想通貨市場に資金流入を促す可能性 が高まっている。
- 25bp利下げ織り込み:95.9%
- 50bp利下げ予想:4.1%
- 次回10月FOMCでも73.8%が追加利下げを予想
「次のFOMCでは経済見通しの更新と政策金利の見通しが最大の焦点になる」
―― ビットバンク 長谷川アナリスト
リスク・注意点
一方で0.25%利下げはすでに織り込み済みであり、据え置きや0.50%利下げのサプライズ があれば相場は急変動する恐れがある。
さらに議長会見での発言が市場心理を大きく左右する。
- 利下げ幅が市場予想と異なる場合の急変動
- パウエル議長発言によるセンチメント悪化
- インフレ圧力が根強い場合の政策不透明感
市場イベント/材料の影響
デリバティブ市場では強気姿勢が目立つ。Deribitではソラナのコールオプションが急増し、12月満期契約では14万〜20万ドルの価格帯にOI(未決済建玉)が集中。
さらに米国ビットコイン現物ETFには過去5営業日で23億ドル流入し、機関投資家の需要が相場の底堅さを支えている。
- 低金利環境によるリスク資産需要の拡大
- デリバティブ市場の強気傾向が現物相場を支援
- ETF資金流入による機関投資家の参入拡大
まとめ
FOMCを前に仮想通貨市場は様子見姿勢を維持しつつも、デリバティブ市場とETF流入は明確な強気シグナルを示している。
ただし 利下げ幅や議長発言の不確実性 は残るため、
115,865ドル水準の終値回復 が強気シナリオ継続の分岐点となる。