2026年2月21日|米最高裁がトランプ関税無効化、BTC 6.8万ドルに反発

米最高裁がトランプ関税を無効化──BTC価格6.8万ドルに反発

2026年2月20日、米連邦最高裁判所はトランプ大統領が導入した大規模な関税措置を無効とする判決を下した。6対3の賛成多数による判決は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税措置が大統領の権限を超えていると判断した。

この判決を受け、ビットコイン価格は一時6万8000ドルまで反発。執筆時点では6万7000ドル台で推移している。Crypto News

 

この記事でわかること
  • 米最高裁によるトランプ関税無効化の判決内容
  • 大統領権限の逸脱と議会権限の明確化
  • ビットコイン価格への影響とマクロ経済の不確実性低下
  • マイニング難易度の14.7%急上昇と冬の嵐からの回復
  • 大口投資家Garrett Jin氏による5,000BTC入金と市場への警戒

 

大統領権限の逸脱を指摘──議会の明示的承認が必要

ジョン・ロバーツ長官は多数意見の中で、IEEPAには関税に関する言及がないと指摘。過去50年間で同法を関税に適用した大統領は存在しないと強調した。

トランプ大統領は巨額の貿易赤字を国家安全保障上の脅威として、ほぼすべての国からの輸入品に10%の関税を課していた。

ロバーツ長官は判決文で以下のように述べている。

関税は課税権の一部であり、大統領に認められた禁輸などの規制ツールとは根本的に異なる。議会が経済的に重大な権限を委任する場合、明示的かつ明確な承認が必要となる。

今回の判決は、大統領の独断による広範な関税措置に歯止めをかける形となった。この訴訟は、関税引き上げの影響を受けた中小企業や州のグループが提起した訴訟を統合したものだ。

 

マクロ経済の不確実性低下──仮想通貨市場への影響

関税措置の無効化は、米国の貿易政策やインフレ動向に大きな影響を与える可能性がある。マクロ経済の不確実性が低下することは、ビットコインなどの仮想通貨市場にとっても重要な転換点となる可能性がある。

関税は輸入品の価格を押し上げ、インフレ圧力を高める要因となっていた。今回の無効化により、インフレ期待の後退とFRB(連邦準備制度理事会)の金融政策への影響が注目される。

市場参加者の間では、関税撤廃がリスク資産全般への追い風となるとの見方が広がっている。ただし、トランプ政権が別の法的根拠に基づいて関税措置を再導入する可能性も指摘されており、予断を許さない状況だ。

 

2026年1月第4週|注目ニュースまとめ──トランプ関税懸念で急落、金との明暗分かれる
2026年1月第4週|注目ニュースまとめ──トランプ関税懸念で急落、金との明暗分かれる
2026年1月第4週の仮想通貨市場を初心者向けに解説。トランプ大統領のグリーンランド関税発表でビットコインは急落も、金は史上最高値更新。ビットコインがリスク資産として反応する理由と来週のFOMC注目ポイントをまとめました。

 

ビットコインマイニング難易度、14.7%の大幅上昇──冬の嵐から回復

ビットコインの採掘難易度(ディフィカルティ)は20日、125.86Tから144.4Tへ14.7%上昇した。CoinPost

ビットコインのハッシュレートは、米国の冬の嵐の影響で一時大幅に低下していたが、最近は上昇傾向にあった。前回2月8日の調整では、採掘難易度が141.67Tから125.86Tへ15.81T急低下していたが、今回の調整で前回とほぼ同水準に回復した。

採掘難易度とは

ビットコインの採掘難易度は、1ブロックが10分で生成される仕組みを維持するために設定されている。約2週間に1回調整が行われ、マイナーの競争激化などによってブロックの生成速度が速まれば、難易度が上昇するように調整される。ハッシュレートとはマイニングの採掘速度のことで、1秒間に何回計算ができるかを表す。

 

ビットコインに特化して投資を行うTen31のマネージングパートナーであるMarty Bent氏は、Xで次のようにコメントした。

前回ハッシュレートが低下した際、一部ではマイナーが量子コンピューターのリスクを警戒して事業を撤退したり、AI(人工知能)領域に事業を転換したりしたとの声が上がった。しかし、今回の難易度調整で前回以上の水準に回復したことから、ハッシュレート低下の主因は冬の嵐だったとの見方を示した。

なお、ビットコインの採掘難易度が15Tに達するのにローンチから約11年が必要だったが、現在はこの短期間でその水準を超える幅で変動していることになる。これはビットコインネットワークの成長と成熟を示す指標といえる。

 

大口投資家Garrett Jin氏、5,000BTCをバイナンスへ入金──売り圧力に警戒

ビットコイン市場において大口投資家の動向が警戒されている。

オンチェーン分析プラットフォームのLookonchainは20日夜、著名なクジラであるGarrett Jin氏(別名:BitcoinOG1011short)が、新たに5,000 BTC(520億円相当)を仮想通貨取引所バイナンスへ入金したと報告した。CoinPost

Jin氏による今回の大量入金は、ポジション解消を目的とした売却準備、いわゆる「ダンプ(投げ売り)」であろうと市場では強く警戒されている。これほど大規模なバイナンスへの送り込みは、強力な売り圧力をもたらしうるものだ。

わずか数日で12億ドル規模の送金

こうした動きは直近で連鎖しており、先週末の14日にも5,000BTC、翌15日には26万ETHを超える巨額のイーサリアムを相次いで同取引所へ移動させていた。わずか数日間でバイナンスへ流入した同氏の資産は総額12億ドル(1,800億円相当)規模に達しており、異例の送金ペースとなっている。

 

歴史的に、クジラによる取引所への集中的な大量送金は、相場の天井圏や大幅な調整の直前に発生するケースが多い。

背景には、トランプ相場後の不透明感が増す中での大口保有者によるリスク回避の姿勢がある。実際、一部のクジラは仮想通貨の売却資金をPAXGやXAUTといった純金(ゴールド)連動型トークンの購入に充てており、「守りの実物資産」へとポートフォリオを急ピッチで組み替える動きが鮮明となった。

 

7年間休眠のビットコインクジラ投資家、イーサリアムに乗り換え
7年間休眠のビットコインクジラ投資家、イーサリアムに乗り換え
BTC売却からETH大量購入へ ブロックチェーン分析企業ルックオンチェーン(Lookonchain)によると、7年間休眠していた大口ウォレットが8月22日に活動…

 

まとめ──政策の不確実性低下と大口売り圧力の綱引き

今回の米最高裁判決は、トランプ政権の関税政策に法的な制約を課し、マクロ経済の不確実性を低下させる重要な転換点となった。ビットコイン価格は一時的に反発したものの、大口投資家による売り圧力と、マイニング難易度の急回復が示すネットワークの健全性という相反する要素が市場を揺さぶっている。

投資家にとっては、短期的なボラティリティに備えつつ、長期的な政策動向とオンチェーンデータの両面から市場を注視することが重要だ。関税措置の無効化がインフレ期待やFRBの金融政策にどのような影響を与えるか、今後数週間の動向が注目される。

 

関連記事

注意事項・免責事項
本ページは情報提供のみを目的としております。 ご利用時は各自のご判断にて行って下さいませ。 また掲載している情報には細心の注意を払って掲載をしておりますが、正確性および完全性を保証するものではなく、生じた損失には責任を負えませんのでご理解を願います。 ※また予告なしに、掲載情報が変更になる場合も御座います。

公式LINE|暗号通貨に関する情報を毎週配信

LINEで友達募集中

*LINE ID検索時「@176npczt」

質問・相談なども受付していますので、よろしくお願いいたします。