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ビットコインは10万ドル台で揺れている。しかし、世界最大級の金融機関は、その「真の価値」を別の場所に見出していた──金という永遠の基準との比較の中に。

17万ドルという数字が持つ意味──単なる予測を超えて

2025年11月6日、JPモルガンのアナリストチームが衝撃的な分析レポートを発表した。

ビットコインは今後6〜12ヶ月以内に約17万ドルまで上昇する可能性がある──。

この予測は、ただの楽観論ではない。厳密な数理モデルと、数千年の歴史を持つ「金」という資産との緻密な比較から導き出された、理論上の適正価格なのだ。

現在のビットコイン価格は約10万2,000ドル。つまり、JPモルガンの分析では約67%の上昇余地があることになる。

金と同じリスク資本を配分すると──

JPモルガンの計算ロジックは明快だ。

金のETFと現物保有を通じた民間部門の投資総額は約6.2兆ドル。この同等の資金配分をビットコインが受けた場合、時価総額は現在の約2.1兆ドルから約67%上昇する必要がある。

その結果導き出された理論上の適正価格が──17万ドル

現在の価格は、金と比較したボラティリティ調整後の適正価値より約6.8万ドル低い水準にあるという。

ボラティリティ比率2.0未満──投資家にとって「魅力的」な水準へ

JPモルガンの分析で特に注目すべきは、ビットコインと金のボラティリティ比率が2.0を下回ったという指摘だ。

これは何を意味するのか?

ビットコインが金の約1.8倍のリスク資本を消費している、ということ。この比率は「同じリスク資本で各資産にどれだけ投資できるか」を示す重要な指標となる。

かつてビットコインは「金の5倍、10倍のボラティリティを持つ超ハイリスク資産」と見なされていた。しかし市場の成熟により、そのリスクプロファイルは劇的に改善している。

さらに──。

最近の金価格のボラティリティ上昇により、ビットコインがリスク調整ベースで投資家にとってより魅力的になったとアナリストは分析した。

つまり、金が不安定になればなるほど、相対的にビットコインの「安定性」が際立つという逆転現象が起きているのだ。

レバレッジ解消の終了──市場の健全化が完了

今回の予測のもう一つの根拠は、無期限先物のレバレッジ解消局面がほぼ終了したという分析だ。

10月11日に発生した記録的な清算イベント以降、ビットコイン無期限先物の建玉対時価総額比率は、数週間で平均を上回る水準から歴史的な標準値に戻った。

これが意味するのは──。

過剰なレバレッジによる「歪んだ価格形成」が終わり、健全な市場構造が回復したということ。イーサリアム市場でも同様のパターンが見られるという。

つまり、現在の価格下落は「バブル崩壊」ではなく、「正常化」のプロセスだったのだ。

他の予測機関との比較──楽観と慎重の狭間で

JPモルガンは10月にも同様の分析でビットコインが年末までに16.5万ドルに達する可能性を示していた。今回の17万ドルという数字は、それをさらに上方修正したものだ。

一方で──。

投資会社ギャラクシー・デジタルは、2025年のビットコイン価格予測を18.5万ドルから12万ドルへ大幅下方修正した。理由は「10月にクジラ(大口投資家)が40万BTC相当を売却したため」だという。

シティグループも2025年末の価格を12〜13.3万ドルと予測している。

つまり──。

JPモルガンの17万ドル予測は、主要機関の中でも最も強気な部類に入る。しかしそれは、根拠のない楽観論ではなく、金という普遍的な価値基準との厳密な比較から導かれた数字なのだ。

数字が語る真実──市場はまだ始まったばかり

JPモルガンの17万ドル予測は、単なる「価格目標」ではない。

それは、ビットコインが金と同等の地位を獲得するための道筋を数理的に示したものだ。

現在の価格が適正価値より約6.8万ドル低いということは──まだ市場は、ビットコインの真の価値を完全には織り込んでいない、ということ。

恐怖が支配する今この瞬間にこそ、冷静な数字が語る真実に耳を傾けるべきだ。

歴史は、理論的適正価格と市場価格の乖離が最も大きい時こそ、最大のチャンスだったことを教えてくれる。

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