📖 読了時間: 約5分
ビットコイン1枚が1億円を超える──そんな未来は本当に来るのか?
米国の仮想通貨ヘッジファンドPantera Capitalの創業者ダン・モアヘッド氏が、2028年4月にビットコインが74万ドル(約1億1,240万円)に到達する可能性を示唆しました。
この予測は単なる希望的観測ではなく、過去11年間のデータと実績に基づいています。
本記事では、パンテラの予測を徹底検証し、実現可能性を分析します。

目次
Pantera Capitalの驚異的な実績
■ 2013年から1,000倍のリターン
Pantera Bitcoin Fundは2013年に設立されました。
当時のビットコイン価格は約74ドル。
それから11年が経過した現在、ファンドは1,000倍以上のリターンを達成しています。
具体的には30万1,313%の上昇率です。
- 設立年: 2013年
- 初期BTC価格: 約74ドル
- 運用期間: 11年
- リターン: 1,000倍以上(30万1,313%)
これは暗号資産ファンドとして世界トップクラスの実績です。
パンテラの予測は、単なる楽観論ではなく、11年間の運用経験と市場理解に基づいています。
■ 2024年はビットコインETF元年
モアヘッド氏は、2024年がビットコイン市場にとって転換点になったと分析しています。
ビットコイン現物ETFの承認により、機関投資家の参入が本格化。
さらに2024年4月の半減期で供給ペースが減速し、需給バランスが大きく変化しました。
これらの要因が重なり、ビットコインは10万ドルの大台に迫る勢いを見せています。
74万ドル予測の根拠
■ 半減期サイクルとの連動性
ビットコインには約4年ごとの半減期サイクルがあります。
過去のデータでは、半減期後に価格が大きく上昇する傾向が確認されています。
2024年4月に半減期を迎えたビットコインは、2025年〜2028年にかけて上昇局面に入ると予想されます。
パンテラの74万ドル予測は、次回半減期の直前である2028年4月に設定されています。
- 2012年半減期 → 2013年ピーク: 約1,200ドル
- 2016年半減期 → 2017年ピーク: 約2万ドル
- 2020年半減期 → 2021年ピーク: 約6.9万ドル
- 2024年半減期 → 2025〜2028年ピーク: 74万ドル?
■ ストック・トゥ・フロー・モデルとの整合性
ストック・トゥ・フロー(S2F)モデルは、ビットコインの希少性と価格の関係を示すモデルです。
採掘量が減少するほど、希少性が高まり価格が上昇するという理論です。
現在、ビットコインは採掘95%に到達しており、残りは2140年まで約120年かけて採掘されます。
この希少性の増加が、74万ドルという価格を支える可能性があります。
■ 機関投資家の資金流入
ビットコイン現物ETFの登場により、機関投資家が参入しやすくなりました。
年金基金、保険会社、資産運用会社など、これまでビットコインに投資できなかった巨大資金が流入し始めています。
モアヘッド氏は「機関投資家の参入は始まったばかり」と述べており、今後さらなる資金流入が期待されます。
実現可能性の検証
■ 現在価格から約8倍の上昇
現在のビットコイン価格を9.5万ドルと仮定すると、74万ドルは約7.8倍の上昇です。
2020年の安値(約4,000ドル)から2021年のピーク(約6.9万ドル)まで、ビットコインは約17倍上昇しました。
過去の実績と比較すると、8倍程度の上昇は決して非現実的ではありません。
■ 時価総額の比較
ビットコインが74万ドルに到達した場合、時価総額は約15兆5,000億ドル(約2,350兆円)になります。
これは現在の金(ゴールド)の時価総額(約15兆ドル)とほぼ同等です。
ビットコインが「デジタルゴールド」として広く認知されれば、この水準に到達する可能性は十分あります。
- 金(ゴールド): 約15兆ドル
- ビットコイン(現在): 約1.9兆ドル
- ビットコイン(74万ドル時): 約15.5兆ドル
- Apple: 約3.5兆ドル
- Microsoft: 約3.1兆ドル
■ リスク要因
もちろん、74万ドル到達にはリスクも存在します。
- 規制リスク: 各国政府の規制強化
- 技術リスク: ブロックチェーンの脆弱性発見
- 競合リスク: 新しい暗号資産の台頭
- マクロ経済リスク: 世界的な景気後退
ただし、これらのリスクは従来から存在しており、ビットコインはこれまでそれらを乗り越えて成長してきました。
ビットコイン予備校の視点
パンテラの74万ドル予測は、決して根拠のない楽観論ではありません。
11年間で1,000倍のリターンを達成した実績を持つファンドが、過去のデータと半減期サイクル、機関投資家の参入などを総合的に分析した結果です。
特に注目すべきは、ビットコイン現物ETFの承認です。
これにより、年金基金や保険会社など、これまで参入できなかった巨大資金が流入し始めています。
この動きはまだ始まったばかりです。
さらに、採掘95%到達により、ビットコインの希少性が改めて証明されました。
残り105万BTCは2140年まで約120年かけて採掘されます。
供給ペースが減速する中、需要が増加すれば、価格上昇は自然な結果です。
74万ドルという数字は、現在価格から約8倍の上昇です。
過去、ビットコインは1サイクルで10倍以上上昇することもありました。
歴史的に見れば、決して「あり得ない数字」ではありません。
もちろん、リスクは存在します。
しかし長期的な視点で見れば、ビットコインのファンダメンタルズは着実に強化されています。
2028年4月まであと約3年半。
この期間、ビットコイン市場がどのように進化するか──パンテラの予測が現実になるか、注目です。








