2026年2月24日|BTC63,000ドル接近で弱気圧力強まる、Crypto.com信託承認も市場冷え込む

この記事でわかること
  • Crypto.comが米OCCから国法信託銀行設立の条件付き承認を取得
  • ビットコインが6万3000ドル付近まで下落、2月6日以来の安値
  • イーサリアムが2週ぶり安値を記録、主要通貨全般に弱気圧力
  • 仮想通貨ファンドから5週連続で資金流出が継続

 

2026年2月24日の仮想通貨市場は、規制面での前進と価格面での調整という対照的な動きが同時に進行した1日となった。

 

Crypto.com、米国で信託銀行設立へ前進

暗号資産取引所大手のCrypto.comは2月23日、米通貨監督庁(OCC)から国法信託銀行(National Trust Bank)設立の条件付き承認を取得したと発表した。Crypto.com公式発表

 

同社が設立を目指すのは「Foris Dax National Trust Bank(通称:Crypto.com National Trust Bank)」で、完全承認後は連邦規制下で運営される信託銀行として、カストディ(保管)サービス、ステーキング、取引決済などを提供する。

 

Crypto.comの共同創業者兼CEOのクリス・マルザレク氏は「これはコンプライアンスへのコミットメントと、顧客が期待する信頼性の高いサービスを提供する当社の姿勢を示す最新の証だ」と述べた。同社は2025年10月にOCCへ申請を提出していた。Crypto.com公式発表

 

条件付き承認とは?
条件付き承認は、完全な銀行免許取得に向けた重要なステップだが、実際の営業開始にはさらなる審査や条件クリアが必要となる。Crypto.comは既にニューハンプシャー州の銀行部門の規制を受ける「Crypto.com Custody Trust Company」を運営しており、今回の承認によってその業務に影響はない。

 

2026年2月20日|米クラリティー法案協議、ステーブルコイン利回り規制で進展も合意至らず
2026年2月20日|米クラリティー法案協議、ステーブルコイン利回り規制で進展も合意至らず
2026年2月20日、ホワイトハウスは米クラリティー法案を巡る第3回協議を開催。ステーブルコイン保有者への利回り付与を巡り、銀行業界と仮想通貨業界が激しく対立したが、最終合意には至らなかった。ホワイトハウスは「限定的な報酬」を認める方向で調整を示唆。Ripple CEOは4月末までの法案成立確率を90%と予測し、予測市場では84%で安定。民主党はトランプ一族の利益相反問題やCFTC・SEC欠員補充、DeFiのマネロン対策強化を追加条件として要求。3月1日の期限に向けて協議が続く。

 

ビットコイン、6万3000ドル付近まで下落

規制面での好材料とは対照的に、ビットコイン(BTC)価格は2月24日のアジア時間に6万3000ドルを割り込み、前週末からの弱気の流れを継続した。CoinDesk

 

この水準は2月6日以来の安値であり、BTCは週間で約7%下落している。市場関係者は、トランプ大統領による関税政策への懸念やAI関連株の動揺が投資家心理を悪化させていると指摘する。

 

注意すべき価格水準

仮想通貨取引所Krakenの副社長マット・ハウエルズ=バービー氏は「株式市場と同様、ビットコインは関税関連の不確実性によって急激な調整を受けている。6万ドルが重要なサポート水準であり、これを下回れば5万ドル台半ばから後半への下落も考えられる」と警告した。CoinDesk

 

テクニカル分析の観点からも、過去の弱気相場では50週移動平均線が100週移動平均線を下回る「デスクロス」が底値形成のシグナルとなってきたが、現時点では50週線が100週線を大きく上回っており、さらなる下落余地が残されている可能性がある。CoinDesk

 

2026年2月第3週|ビットコイン6.8万ドル台で4週連続下落、ETF流出38億ドルと量子コンピューティング懸念が重荷
2026年2月第3週|ビットコイン6.8万ドル台で4週連続下落、ETF流出38億ドルと量子コンピューティング懸念が重荷
2026年2月16日〜22日の週、ビットコインは6.8万ドル台で推移し4週連続の下落を記録。仮想通貨ETFから38億ドルが流出し、量子コンピューティング懸念が市場心理を悪化させた。一方、トランプ一族主催のマー・ア・ラゴ暗号資産サミットにはゴールドマン・サックスなど主要プレイヤーが参加し、CLARITY法案の行方が焦点に。VanEckの分析では、変動速度-6.05σ、200日移動平均線から-2.88σの乖離など、統計的極値が底打ちの可能性を示唆。マイニング難易度は14.7%上昇し史上最大の伸びを記録するなど、ネットワークの健全性は維持されている。日本ではメタプラネットが営業利益18倍を達成し、JCBらがステーブルコイン決済実証を開始。短期的な逆風の中にも、中長期的な構造的強さが見られる週となった。

 

イーサリアムも2週ぶり安値を記録

ビットコインだけでなく、時価総額第2位のイーサリアム(ETH)も2週間ぶりの安値水準まで下落した。

 

複数の報道によれば、ETHは日曜日の深夜に1,855ドルまで下落し、その後1,900ドル台で推移している。過去7日間で約4.1%の下落を記録した。Yahoo Finance

 

一部では創業者による売却や大口保有者(クジラ)の動きが市場心理を悪化させているとの指摘もあり、デリバティブ市場でもロングポジションの清算が進んでいる。

 

仮想通貨ファンドから5週連続で資金流出

市場の弱気ムードを裏付けるように、仮想通貨投資商品(ETP)からは5週連続で資金流出が続いている

 

CoinSharesのレポートによれば、2月16日〜21日の週だけで2億8800万ドルの資金流出が記録され、累計流出額は40億ドルに達したYahoo Finance

 

特に米国のスポットビットコインETFからは過去5週間で約38億ドルが流出し、これは史上最長の流出期間となっている。CoinDesk

 

取引高も低調で、CoinSharesは「取引高が2025年7月以来の低水準に落ち込んでいる」と指摘している。投資家の無関心(apathy)が市場全体を覆っている状況だ。The Block

 

ブロックチェーン企業の提携:MiCA準拠に向けた動き

市場が冷え込む一方、規制対応を強化する動きも進んでいる。

 

ブロックチェーン分析企業のTRM Labsと金融インフラ企業のFinray Technologiesは2月24日、EU市場における暗号資産規制「MiCA」準拠に向けたトランザクション監視ソリューションで提携したと発表した。TRM Labs公式発表

 

この統合により、銀行や電子マネー機関(EMI)、MiCA認可を受けた暗号資産サービスプロバイダー(CASP)は、リアルタイムでウォレットスクリーニングやトランザクション監視を実行し、監査対応可能な記録を残すことができる。

 

TRM Labsのパートナーシップ責任者モーリー・ゴードン氏は「金融機関や仮想通貨企業は、生のブロックチェーンデータ以上のもの──規制当局の審査に耐えうる明確で実行可能なインテリジェンスが必要だ」と述べた。TRM Labs公式発表

 

2月24日の市場まとめ
  • 規制面:Crypto.comがOCCから信託銀行設立の条件付き承認を取得、連邦規制下での事業展開へ前進
  • 価格動向:BTCは6万3000ドル付近まで下落、2月6日以来の安値を記録
  • ETH動向:イーサリアムも2週ぶり安値となる1,855ドルまで下落
  • 資金動向:仮想通貨ファンドから5週連続で資金流出、累計40億ドルに到達
  • 企業動向:TRM LabsとFinrayがMiCA準拠向けの提携を発表

 

今後の展望

2月24日の市場は、規制インフラの整備が進む一方で、価格面では調整圧力が強まるという二面性を見せている。

 

Crypto.comの信託銀行承認は、米国における仮想通貨企業の制度的受容が着実に進んでいることを示す好材料だ。しかし短期的には、マクロ経済の不確実性や投資家心理の悪化が価格を圧迫し続けている。

 

6万ドルという心理的節目を割り込むかどうかが、今後数日の焦点となるだろう。

 

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