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TONの「ゴールデンビザ」報道にUAE政府が異議──仮想通貨市場に波紋

仮想通貨TON(The Open Network)が発表した「ゴールデンビザ」提供計画に対し、アラブ首長国連邦(UAE)政府が公式に否定する声明を出しました。この動きが市場に衝撃を与え、TONの価格は一時上昇後に急落。市場ではプロジェクトの信頼性や、仮想通貨による移住制度の現実性に疑問の声が広がっています。

TONのビザ提供発表と価格の急変動

TONプロジェクトは先週、「10万ドル相当のTONを3年間ステーキングし、3.5万ドルの手数料を支払えばゴールデンビザが取得できる」と発表しました。このニュースにより、トンコイン価格は最大10%近く上昇し、一時3.05ドルに到達。しかし7月7日、UAE政府が制度の存在自体を否定したことで、価格は2.84ドルまで下落。約6%の下落となりました。

UAE政府が公式に否定、「制度そのものが存在しない」

UAEの連邦ID・市民権庁、仮想資産規制庁(VARA)、経済省が連名で発表した声明では、「仮想通貨保有を根拠とするビザ申請制度は存在しない」と明言。TONプロジェクトとは一切の関与も支援もしていないと断言し、国民に対しては正確な情報を政府公式サイトで確認するよう注意を呼びかけています。

UAE「ゴールデンビザ」制度とは?
  • 対象:科学者・医師・起業家・文化人などの専門人材や高額投資家
  • 要件:200万ディルハム(約8,000万円)以上の投資など
  • ビザの種類:5年または10年の長期滞在ビザ
  • 申請には政府機関の推薦や資格証明が必須
  • 仮想通貨保有のみでは対象外

CZも懸念を表明、「話が良すぎる」

バイナンス創業者CZ(ジャオ・チャンポン)氏もこの件について反応。「話が良すぎる」とXで発言し、公式な裏付けがない点に懸念を示しました。TONプロジェクト側は政府の声明への直接的な反論を避けつつ、「連携の可能性に言及しただけ」と主張しています。

TONと投資家に求められる透明性

今回の件は、仮想通貨プロジェクトが「国家制度と連携している」と主張する際のリスクを浮き彫りにしました。価格の乱高下に加え、TONの信頼性にも疑念が残ります。

投資家にとっては、「仮想通貨と現実社会の接点」が生まれる期待もありますが、政府公式の裏付けがない情報には慎重になるべきです。UAEのような国際都市を目指す国家であっても、移住制度には明確なルールが存在し、仮想通貨だけでは門を開くことはできないのが現実です。


参考資料: NEXTMONEY|TONのゴールデンビザ主張にUAE政府が異議
記事作成日: 2025年7月8日
免責事項: 本記事はTONまたはUAE移住制度を推奨するものではありません。

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