ウォーレン・バフェットの現金積み上げ、株式とビットコインに悪影響か
目次
過去最高の現金保有額
バークシャー・ハサウェイは2025年半ばまでに、現金と米国債を合わせて約3,500億ドルを保有した。
これは同社にとって過去最高であり、米国公開企業の中でも最大規模となっている。
過去1年でほぼ倍増した現金保有は、市場の先行きに対するバフェット氏の慎重姿勢を示すシグナルだ。
株式暴落と現金積み上げの歴史
バークシャーの2024〜2025年にかけての現金比率上昇は、市場下落への備えを示唆している。
バフェット氏は過去にも市場が過熱した際に流動性を高め、株式暴落に先行する動きを取ってきた。
例えば2000年のドットコムバブル崩壊前や2008年金融危機前にも現金を積み増し、その後の割安株購入に備えていた。
過熱するナスダックとビットコインへの影響
現在、ナスダックの時価総額は米国M2マネーサプライの176%に達し、ドットコム期の131%を上回る過熱ぶりを示している。
米国GDP比でも129%と過去最高水準にあり、株価が実体経済を大幅に上回っている状況だ。
ビットコインもナスダックと相関係数0.73で連動しており、株式の調整が仮想通貨市場にも波及するリスクがある。
M2拡大とビットコインの可能性
一方で、米国M2の成長率は2025年7月に前年比4.8%増と加速し、2022年以来の速い伸びを示した。
世界的に中央銀行が利下げに動く中、FRBも追随すればM2成長率は年率10〜12%水準に達する可能性がある。
歴史的に流動性の再加速はビットコイン価格を押し上げてきたため、株式下落リスクと同時にビットコイン上昇の芽も残されている。
専門家の見解
アナリストのCryptoRodo氏は「世界的なM2は歴史的にビットコインに約12週間先行している」と指摘し、
「流動性が再加速するたびに、最終的にBTCはそれに追随する」と述べている。
参考資料: Cointelegraph Japan
記事作成日: 2025年9月2日