FRBが「リスク管理」の利下げを決定──ビットコインは新高値に挑戦か
米連邦準備制度理事会(FRB)は2022年12月以来となる利下げを実施
25ベーシスポイントの利下げを発表し、金融市場に波紋を広げた。ビットコインは発表直後に反応し、今後の相場展開に注目が集まる。
目次
FRB、25bpsの利下げを決定
FRBは9月17日、政策金利を4.00〜4.25%に引き下げた。
パウエル議長はこれを「リスク管理の利下げ」と説明し、景気減速と雇用市場の弱まりを背景に慎重な姿勢を強調した。
- 8月の雇用増加はわずか2万2000人
- 失業率は4.3%に上昇(2021年以来の高水準)
- FRBはさらなる50bps利下げの可能性も示唆
「25bps利下げはきっかけにすぎない。FRBのドットチャートが示す軌道こそ、ビットコインが年末に新高値を目指す舞台を整える」
―― マット・メナ氏(21Shares リサーチストラテジスト)
ビットコインへの影響
発表後、BTCは一時約1%上昇したものの、その後失速し11万5092ドルに下落。株式市場や金も同様に乱高下した。
- 景気鈍化が深刻化すれば利下げ効果が限定的に
- インフレ再燃リスクによる政策修正
- 米政権からの政治的圧力がFRBの独立性に影響
今後の見通し
FRBのドットチャートでは、19人中7人が「今年は据え置き」とする一方、過半数は「さらに2回の利下げがあり得る」と予測。
これは市場にとって大きなシナリオ分岐となり、ビットコインは年末に新高値更新を試す可能性が高まっている。
- リスク資産への資金流入増加
- 金融緩和モード転換によるBTC買い支え
- ETF需要との相乗効果
まとめ
FRBの「リスク管理利下げ」により、ビットコインは年末にかけて新高値挑戦の可能性が浮上した。
ただし、景気減速とインフレ動向が今後の政策と市場を大きく左右するため、冷静なリスク管理が求められる。