イーサリアム保有者の97%が含み益、次はどうなる?
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急騰で大多数が「イン・ザ・マネー」に
イーサリアム(ETH)の最近の上昇により、保有アドレスの97%が含み益となっている。価格帯としては、これらアドレスの平均取得コストが本稿執筆時点の市場レート4,225ドル(約61万円、1ドル=145円換算)を下回っている状況だ。
含み益アドレスの比率が高まる局面では、利益確定売りによる売り圧力の上昇が価格上昇の鈍化要因になりやすい。
利益確定の増加:金額と推移
オンチェーン分析では、利益確定の動きが既に強まっている。グラスノード(Glassnode)によると、7日間単純移動平均ベースのETHの利益確定額は再び増加し、現在は1日あたり5億5,300万ドル(約802億円)に達している。7月には1日あたり7億7,100万ドルでピークを付けた。
現状のポイント
- 含み益アドレス比率:97%
- 足元の市場レート:約4,225ドル(約61万円)
- 利益確定額(7日SMA):5.53億ドル/日
- 直近ピーク(7月):7.71億ドル/日
売りの主体:短期投資家が主導
長期保有者(155日以上保有)は2024年12月のピーク時と同水準で利益確定を継続しているが、直近の利益確定の波を牽引しているのは短期投資家だ。短期勢のフローは価格のモメンタムに敏感で、反落局面では売り圧に転じやすい。
今後の注目点
- 4,200〜4,300ドル帯の出来高・未決済建玉(OI)の集中度合い
- 短期投資家の未実現利益比率とSOPR(利益確定圧力の熱量)
- ガス代低下やL2アクティビティなど、ネットワーク需要の持続性
参考資料: CoinDesk Japan
記事作成日: 2025年8月12日