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2026年9月28日(月)〜10月4日(日)の、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の動きをまとめた週間まとめです。

今週いちばん大きな出来事は、10月2日(金)に発表された米国の雇用統計が予想を大きく下回ったことでした。発表の直後にBTCは週の高値となる8万7,000ドル台まで上がりましたが、その日のうちに押し戻され、1週間ではBTCが約0.9%、ETHが約0.4%の上昇と、ほぼ横ばいで終わりました。

今週は、大きな発表で一瞬動いたものの、週全体ではほとんど動かなかった1週間でした。

この記事でわかること
  • BTCとETHの1週間の値動き
  • 米国の雇用統計が、なぜ暗号資産の価格に関係するのか
  • BTC・ETHそれぞれで、今週何が変わったか
  • 来週、何を確認すればいいか

今週の値動き

BTCETH
始値
(9/28 0時)
84,520ドル2,688ドル
高値87,249ドル
(10/2 21時台)
2,777ドル
(10/2 17時台)
安値82,510ドル
(9/28 23時台)
2,634ドル
(9/28 14時台)
終値
(10/4 24時)
85,276ドル2,697ドル
1週間の騰落率+0.9%+0.4%

時刻はすべて日本時間。価格は米国の暗号資産取引所Coinbaseの公開データ(1時間足)から集計し、別の取引所Krakenのデータとも照合しています。

BTC・ETHとも、週の初日(9月28日)に週の安値をつけ、10月2日に週の高値をつけました。それ以外の日は、BTCはおおむね8万3,000〜8万5,000ドル台、ETHは2,650〜2,750ドル前後で動いています。週の始値と終値の差は1%未満で、先週(BTC約4.8%、ETH約4.0%の上昇)と比べると、落ち着いた1週間でした。

今週いちばん大きかった出来事:米国の雇用統計が予想を下回った

米国時間10月2日(日本時間21時30分)、米国労働省の労働統計局は、9月の雇用統計を発表しました。雇用統計は、米国で働く人の数が1か月でどれだけ増えたかなどを示す、毎月の重要な経済指標です。

  • 働く人の増加数:2.9万人(農業以外の分野)。CoinDeskによると、事前の予想は9万人でした
  • 失業率:4.2%(予想は4.1%)
  • 過去分の修正:7月は1万人の減少、8月は13.3万人の増加へと、どちらも下方修正されました

CoinDeskは、この発表を受けて米国の長期金利(10年物国債の利回り)が0.07%下がって5.17%になり、BTCは一時8万7,000ドル近くまで上がったと報じています。あわせて、10月27〜28日のFOMC(米国の金利を決める会合)で利上げがあると見る市場の確率は、発表前の25%から13%に下がったと伝えています。

ただ、上昇は長く続きませんでした。CoinDeskによると、BTCは発表から約3時間後には2,000ドルほど下げ、8万5,300ドル前後になりました。Coinbaseのデータでは、BTCは日本時間10月3日の3時台に8万3,850ドルまで下がっています。ETHも21時台に2,769ドルまで上がった後、10月3日の3時台に2,650ドルまで下がりました。

初心者にとっての意味
9月にFRB(米国の中央銀行にあたる組織)が利上げをしたのは、物価の上昇が続いていたためでした。雇用が弱いと「これ以上の利上げは景気に悪い」と考えられ、利上げの見方が弱まります。金利が上がりにくくなると、利息を生まないBTCやETHにとっては追い風とされるため、発表の直後に価格が上がりました。ただ今週のように、すぐに元の水準へ戻ることもあります。

今週の値動きからは、もう一つ注意したいことがあります。

注意点
  • 発表直後の上昇と、その後の下落の原因を、どれか一つに決めることはできません。上に書いたのは、報道が伝えている「重なった事情」です。
  • 経済指標の発表直後は、値動きが大きくなりやすい時間帯です。数時間で上げた分を戻すこともあるため、発表直後の数字だけで判断しないようにしましょう。

BTC:今週変わったこと

① ETFへの流入が、先週の今年最大から一転して小さくなった

米国で売買されているビットコインの現物ETF(証券会社の口座でBTCに投資できる上場投資信託)の資金の出入りは、今週は小さくなりました。月曜〜木曜の4日間の合計は約0.51億ドルの流入です。先週は1週間で約23.86億ドルと2026年でいちばん多い流入だったので、流入の勢いが大きく落ちた週といえます。

米国時間BTC現物ETF
9/28(月)+0.31億ドル
9/29(火)+0.66億ドル
9/30(水)−1.49億ドル
10/1(木)+1.03億ドル
10/2(金)一部未発表
月〜木の合計+0.51億ドル

10月2日(金)は、記事作成時点(日本時間10月5日朝)で、最大の銘柄であるブラックロックのIBITの数字がFarside Investorsにまだ載っていないため、1日の合計を書いていません。

9月30日(水)は流出で、9月17日から9営業日続いていた流入が途切れました。

初心者にとっての意味
ETFへのお金の出入りは、米国の投資家がBTCを買い増しているか、手放しているかを見る手がかりの一つです。大きな流入の週の次の週は、勢いが続くかどうかの確かめどころです。今週は、流出に変わったわけではないものの、勢いは止まった形になりました。

② 大口の企業による買い増しが続いた

BTCを大量に保有することで知られる米国企業Strategy(ストラテジー)は、9月28日の開示で、前の週に1,665BTCを約1.43億ドル(1BTCあたり平均約8万5,681ドル)で買い増し、保有量が847,666BTCになったと報じられています。前の週の950BTCより多い買い増しでした。

初心者にとっての意味
企業が会社のお金でBTCを買う動きは、BTCへの需要の一つです。ただし、一社の買い増しで価格が決まるわけではありません。「大口の買い手がまだ買い続けているか」を確かめる材料として見るとよいでしょう。

③ BTCやETHの値動きの3倍を目指すETFの上場が、米国で承認されたと報じられた

米国時間10月2日、米国の証券取引委員会(SEC)が、Volatility Shares社の6本のETFの上場を承認したと報じられています。BTC・ETH・金・銀・原油・天然ガスについて、1日の値動きの3倍の動きを目指す商品です。ただし、取引が始まるには、登録の効力発生などの手続きが別に必要とされています。

初心者にとっての意味
「3倍」の商品は、上がったときの利益も、下がったときの損失も約3倍になります。また、1日ごとの値動きの3倍を目指すため、何日も持ち続けると、BTCそのものの値動きの3倍にはならないことがあります。仕組みを理解しないまま手を出さないことが大切です。

ETH:今週変わったこと

① ETFのお金の流れが、流入から再び流出に変わった

米国のイーサリアム現物ETFは、月曜〜木曜の4日間で約1.01億ドルの流出でした。先週は1週間で約6.90億ドルの流入だったので、流れの向きが再び変わった形です。

米国時間ETH現物ETF
9/28(月)+0.17億ドル
9/29(火)−0.03億ドル
9/30(水)−0.60億ドル
10/1(木)−0.55億ドル
10/2(金)一部未発表
月〜木の合計−1.01億ドル

10月2日(金)は、記事作成時点(日本時間10月5日朝)で、ブラックロックのETHA・ETHBの数字がFarside Investorsにまだ載っていないため、1日の合計を書いていません。

BTCのETFは月〜木で見るとわずかに流入でしたが、ETHのETFは火曜日から3日続けて流出しています。

初心者にとっての意味
先週はBTC・ETHのETFとも流入でそろいましたが、今週は向きが分かれました。BTCとETHのETFを並べて見ると、投資家のお金が暗号資産全体に向かっているのか、どちらか一方に偏っているのかが分かります。

② ETHを大量に持つ企業の保有量が、600万ETHを超えた

ETHを会社の資産として大量に保有する米国企業BitMine(ビットマイン)は、9月28日の発表で、保有量が6,001,302ETH(米国時間9月27日時点)になったと公表しました。ETH全体の発行量(約1億2,210万ETH)の約4.9%にあたります。1週間で増えたのは17,362ETHで、前の週(27,562ETH)より少なくなりました。同社は「発行量の5%を持つ」という目標の98%まで来たとしています。

初心者にとっての意味
一つの企業が発行量の約5%を持っているため、その企業の買い方の変化は、ETHの需要を考えるうえで見ておきたい数字です。目標に近づくにつれて買い増しが減っていくのか、目標に届いた後も買い続けるのかが、今後の確認点です。

③ ETHの発行量を減らす提案が、次のアップデートの候補から外れた

ETHの発行量を減らす仕組みの提案「EIP-8363」について、提案者の一人であるEthereum Franceのジェローム・ドゥ・ティシェイ氏が10月1日、次の次の大型アップデート「Hegota(ヘゴタ)」の候補から取り下げるとXで表明したと報じられています。ステーキング(ETHを預けてネットワークの運営に参加し、報酬を受け取る仕組み)に預けられたETHが増えるほど、新しく発行されるETHを多く減らす案でした。今後は、発行の方針は別の専用の手続きで話し合うとされています。

初心者にとっての意味
ETHは、BTCと違って発行量の上限が決まっていません。発行の仕組みを変えるかどうかはETHの価値に関わる大きな話なので、アップデートとは切り離して、時間をかけて話し合う形になりました。提案が消えたわけではない点に注意しましょう。

来週確認すること

  1. 毎日:ETFのお金の流れ(BTC・ETHとも)
    今週はBTCの流入の勢いが落ち、ETHは流出に変わりました。10月2日の未発表分の数字とあわせて、来週の向きを確認します。Farside Investorsのサイトで、米国の営業日ごとの数字を見られます。
  2. 10月6日(火)22時53分:Glamsterdamの試験環境での実施
    イーサリアムの次の大型アップデート「Glamsterdam(グラムステルダム)」が、一般公開の試験環境(Sepolia)で有効になる予定です。本番のネットワークへの導入日はまだ決まっていません。イーサリアム財団のブログで告知されています。
  3. 10月14日(水)21時30分:米国の物価の指標(CPI)の発表
    再来週の予定ですが、10月27〜28日のFOMCの前に出る重要な物価の指標なので、今のうちに押さえておきます。今週の雇用統計で弱まった利上げの見方が、物価の数字でどう変わるかを見ます。米国労働統計局の発表予定表で確認できます。
今週のまとめ
  • 10月2日の米国の雇用統計が予想を下回り、BTCは一時8万7,000ドル台に上がったが、その日のうちに押し戻された
  • 1週間では、BTCが約0.9%、ETHが約0.4%の上昇と、ほぼ横ばい
  • BTCのETFは月〜木で約0.51億ドルの流入にとどまり、先週の今年最大の流入から勢いが落ちた
  • ETHのETFは月〜木で約1.01億ドルの流出に変わった。BitMineの保有は600万ETHを超えた
  • 来週は、ETFのお金の流れと、6日のGlamsterdamの試験環境での実施を確認

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