bitcoin-weekly-summary-2026-jul-week3

2026年7月13日(月)から7月19日(日)の仮想通貨市場を振り返る週間まとめ記事です。

今週のビットコインは、米国の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことで、一時1,060万円台まで持ち直しました。

しかし、中東情勢への警戒や原油価格の上昇、米ハイテク株の利益確定売りなどが重しとなり、週末には1,030万円前後まで失速しています。

一方、日本では暗号資産に関する金融商品取引法・資金決済法の改正案が成立しました。価格は方向感を欠きましたが、国内の暗号資産制度は大きな転換点を迎えています。

今週の核心は、「インフレ鈍化は追い風になったが、地政学リスクや原油高が上昇を止めた」という点にあります。

この記事でわかること
  • BTCが1,060万円台まで戻したあと失速した理由
  • 米CPI・PPIと中東情勢が価格へ与えた影響
  • 金商法改正によって日本の暗号資産制度がどう変わるのか
  • ETHがBTCを上回る週間上昇率を記録した背景
  • Bitcoin Japanが計画するBTC取得の内容
  • 来週見ておくべき注目ポイント
今週のポイント
  • BTC:CPI・PPIの下振れを受けて1,060万円台へ上昇するも、週末は1,030万円前後へ失速
  • ETH:1,859ドル前後まで上昇し、週間で約7%高
  • 米国市場:インフレ鈍化が追い風となる一方、原油高とハイテク株売りが上値を抑制
  • 日本:暗号資産に関する金商法・資金決済法の改正案が成立
  • 国内企業:Bitcoin Japanが6億6,200万円をBTC取得へ配分する資金調達計画を発表

BTC(ビットコイン)の値動き


先週からの流れ

先週のBTCは、一時5万7,000ドル台まで下落したあと、現物主導の買いとETF資金フローの改善を受けて6万4,000ドル台まで反発しました。

ただし、それまで8週間続いていたETF流出に対して流入規模はまだ限定的で、市場では「底打ち」ではなく「弱気相場内の反発」と見る慎重な意見も残っていました。

今週の動き

週初の7月13日時点で、BTCは約6万3,450ドルで推移していました。中東情勢への警戒や米株市場の軟調な動きを受け、週前半は上値の重い展開となりました。(出典:Crypto Times 2026/07/13

状況が変わったのは、7月14日から15日に発表された6月の米CPIとPPIです。両指標が市場予想を下回ると、インフレ圧力の鈍化と金融引き締めへの警戒後退が意識されました。

これが上昇材料の一つとなり、BTCは一時1,060万円台まで持ち直しました。

ただし、BTCの値動きは物価指標だけで決まったわけではありません。中東情勢、原油価格、米株市場の動き、短期的な利益確定売りなど複数の要因が重なり、週後半には再び上値が重くなりました。

週末には1,030万円前後まで失速し、物価指標を受けた上昇分の一部を失う展開となっています。(出典:CoinPost 2026/07/19

なぜ重要か

今週は、インフレ鈍化という本来ならリスク資産にとって追い風となる材料が出たにもかかわらず、BTCは上昇を維持できませんでした。

市場が米物価指標だけでなく、原油価格・中東情勢・米株市場のリスク選好を同時に見ていることを示しています。好材料が一つ出れば上昇が続く単純な相場ではない点に注意が必要です。

来週、ここを見てください

BTCで注目したいのは、1,000万円台を維持しながら、再び1,060万円台を試せるかです。

原油価格が落ち着き、米ハイテク企業の決算で業績の底堅さが確認されれば、リスク資産全体の買い戻しにつながる可能性があります。

一方、中東情勢の悪化や原油高が続き、インフレへの警戒が再び強まる場合は、BTCの上値も重くなる可能性があります。

重要ニュース①|暗号資産に関する金商法改正案が成立

7月15日、暗号資産に関する規制を金融商品取引法の枠組みに移す「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が成立しました。

今回の改正では、暗号資産取引について、投資者保護や取引の公正性を重視した制度整備が進められます。

暗号資産交換業者の監督、情報開示、不公正取引への対応など、具体的なルールは今後、政令・内閣府令・監督指針などで整備される見込みです。(出典:CoinPost 2026/07/15

金商法改正で確認できること
  • 暗号資産取引を投資者保護の観点から規律する制度整備が進む
  • 取引業者、情報開示、不公正取引に関するルールが見直される
  • 具体的な施行日や細則は今後の政令・内閣府令・監督指針などで定められる
  • 分離課税や国内暗号資産ETFは、この法律の成立だけで導入が確定したわけではない

暗号資産の申告分離課税や国内ETFについては、制度改正に向けた議論が進む可能性があります。

ただし、税率、損失繰越、対象銘柄、ETFの上場要件などは現時点で確定していません。法案成立と同時に税率が変更されたり、国内ETFが承認されたりするわけではない点に注意が必要です。

なぜ重要か

今回の改正は、日本の暗号資産市場を投資商品として監督する方向性を明確にした点で重要です。

一方、法案成立と、分離課税や国内ETFの実現は別の段階です。今後公表される施行日、政令、監督指針、税制改正の内容を確認する必要があります。

重要ニュース②|ETHが週間7%上昇、BTCを上回る

今週のETHは、BTCよりも強い値動きを見せました。CoinPostの週間集計では、BTCが6万3,807ドルで前週比約1.2%高だったのに対し、ETHは1,859ドルで約7.0%高となっています。(出典:CoinPost 2026/07/19

市場では、現物ETFへの資金フローや、企業によるETH保有・ステーキング戦略などが材料として意識されました。

ただし、これらが週間上昇の唯一の原因だったと断定することはできません。BTCの反発や暗号資産市場全体の買い戻しも、ETH価格を支えた可能性があります。

WebX 2026では、Bitmine会長のトム・リー氏がETHの市場環境や金融機関によるブロックチェーン活用について見解を示しました。

講演では、1,846〜1,876ドル付近の値動きが注目水準として紹介されています。(出典:CoinPost 2026/07/13

なぜ重要か

これまでETHはBTCに比べて弱い値動きが続いていましたが、今週は週間上昇率でBTCを上回りました。

ただし、1週間の上昇だけでETHへの資金移動が定着したとは判断できません。ETFフローやBTCとの相対的な値動きが翌週以降も続くかを確認する必要があります。

重要ニュース③|Bitcoin JapanがBTC取得資金を確保へ

東証スタンダード上場のBitcoin Japan(旧・堀田丸正)は7月16日、転換社債型新株予約権付社債と新株予約権の発行を決議しました。

資金調達による差引手取概算額は約96億5,700万円です。ただし、この全額がBTC取得に使われるわけではありません。

公表された資金使途では、BTC投資への配分予定額は6億6,200万円です。残りは未公開株、レアアース鉱山、ロボティクス事業、運転資金などに配分される計画です。(出典:BitTimes 2026/07/18

同社は2025年11月にBTCトレジャリー戦略を掲げていましたが、これまで実際のBTC取得には至っていません。

今回の資金調達が予定どおり進んだ場合、初めてBTC購入原資を確保することになります。

なぜ重要か

国内上場企業によるBTC財務戦略の広がりを示す動きですが、現時点では購入完了ではなく資金調達計画の段階です。

実際の調達額、BTCの購入時期、購入額は変更される可能性があります。今後の適時開示を確認する必要があります。

その他の注目ニュース

来週の動き予想

① 米ハイテク企業の決算

来週は、米国の主要ハイテク企業の決算が市場のリスク選好を左右する可能性があります。

業績の底堅さが確認されれば、今週見られた利益確定売りが一巡し、BTCにも買い戻しが入りやすくなります。

一方、業績見通しが市場の期待を下回る場合は、株式市場の下落が暗号資産へ波及する可能性があります。

② 中東情勢と原油価格

中東情勢への警戒が続くなか、原油価格の動きがインフレ見通しへ影響する可能性があります。

原油価格がさらに上昇すれば、インフレ再燃と金融引き締めへの警戒につながり、BTCには逆風です。

CPIやPPIの結果だけでなく、原油を含む今後の物価見通しを確認する必要があります。

③ 米国の暗号資産市場構造法案

米国では、暗号資産の市場構造を整備する法案の審議日程が注目されています。

具体的な採決スケジュールが示されれば、米国の規制不透明感を和らげる材料になります。

ただし、法案内容や採決日程は変更される可能性があるため、成立を前提に投資判断を行うべきではありません。

④ 日本の制度設計

金商法・資金決済法の改正案は成立しましたが、具体的な施行日、監督ルール、税制、国内ETFなどの詳細は今後決まります。

分離課税やETF承認を急いで織り込むのではなく、政府・金融庁・税制当局からの正式発表を確認してください。

※以上はビットコイン予備校編集部の見解です。

今週のまとめ

2026年7月第3週(7/13〜7/19)要点整理
  • BTC:米CPI・PPIの下振れが上昇材料の一つとなり、一時1,060万円台へ回復
  • 上値の重し:中東情勢、原油高、米ハイテク株の利益確定売りを受け、週末は1,030万円前後へ失速
  • ETH:1,859ドル前後まで上昇し、週間約7%高でBTCを上回る
  • 日本の規制:暗号資産に関する金商法・資金決済法の改正案が成立
  • 税制・ETF:分離課税や国内暗号資産ETFは未確定。今後の税制改正と制度設計が焦点
  • 国内企業:Bitcoin Japanは約96億5,700万円の資金調達を計画し、そのうち6億6,200万円をBTC取得へ配分予定
  • 来週:米企業決算、中東情勢、原油価格、米国の規制法案、日本の制度設計が焦点

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