
2026年8月10日(月)から8月16日(日)の暗号資産市場を振り返る週間まとめ記事です。
今週のビットコイン(BTC)対円相場は、週明けに1,030万円周辺で始まった後、中東情勢と原油価格への警戒を背景に上値の重い展開となり、8月14日正午時点では1,010万円周辺で推移しました。
一方、米国ではHashdexの現物ビットコインETF「DEFI」が清算へ向かうことが明らかになり、BTC財務企業を巡っては、MSCIが検討する新基準によってStrategyやメタプラネットが株価指数から除外される可能性も浮上しました。
今週は、BTC価格そのものは大きく崩れなかった一方、ETFとBTC財務企業という機関投資家向け市場の構造に変化が表れた1週間だったと整理できます。
- BTCが1,030万円周辺から1,010万円周辺へ軟化した背景
- 米CPI・PPI通過後もBTCの上値が重かった理由
- Hashdexの現物ビットコインETF「DEFI」が清算される経緯
- Strategy・メタプラネットがMSCI指数から除外される可能性
- 来週以降に確認すべき中東情勢・ETF・BTC財務企業のポイント
目次
重要ニュース①|BTCは1,030万円周辺から1,010万円周辺へ軟化
今週のBTC対円相場は、1,030万円周辺で週明けの取引を開始しました。
しかし、米国とイランが戦争被害を巡って互いに賠償を求めるなど和平への期待が後退し、原油価格が上昇。BTCは米国時間に1,020万円周辺まで下落しました。
11日にはイランがホルムズ海峡の封鎖解除を拒否したことで1,020万円を下回りました。その後、米消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)は前年比でインフレ鈍化を示し、9月FOMCでの利上げ観測は後退しましたが、BTCの反応は限定的でした。
CoinPostに掲載されたbitbankの週次分析では、8月14日正午時点で1,010万円周辺とされています。(出典:CoinPost 2026/08/16)
前週は980万円まで下落した後に1,020万円周辺まで持ち直しており、今週はその反発が続くかが焦点でした。

中東情勢と原油高によるインフレ再燃リスクが残っていることに加え、先物市場では資金調達率の上昇も確認されており、ロングポジションの清算による急落リスクには注意が必要です。
重要ニュース②|現物ビットコインETF「DEFI」が清算へ
運用会社Hashdexは、米国で提供している現物ビットコインETF「Hashdex Bitcoin ETF(DEFI)」の取引を8月17日の取引終了をもって停止するとしています。
SECへの提出書類によると、取引停止後もETFを保有している投資家には、保有BTCを売却した後の清算代金が8月28日までに現金で支払われる予定です。
8月11日時点のDEFIの運用資産は約870万ドル、保有量は134.95BTC。8月7日時点の約1,177万ドル・180.26BTCから減少しており、発行済み口数も16万口から12万口へ25%減少しています。(出典:Crypto Times 2026/08/12)
ただし、今回のDEFI清算を「米国の現物ビットコインETF市場そのものの失敗」と見るのは適切ではありません。同記事では、8月3日から7日にかけて米現物BTC ETF全体へ8億6,530万ドルが純流入したことも報告されています。

一方で、すべての商品が同じように資金を集めているわけではありません。DEFIの清算は、ETF市場が拡大するなかでも資金が一部の商品へ集中し、規模の小さい商品が淘汰される可能性を示しています。
重要ニュース③|Strategy・メタプラネット、MSCI指数除外の可能性
指数算出大手MSCIは、財務諸表から「非事業会社」を判別する新たな基準について意見募集を開始しました。
Crypto Timesによると、2026年5月時点のデータへ新基準を適用した場合、除外対象となる3社の中にStrategyとメタプラネットが含まれるとされています。
新方式では、まず総資産に占める事業用資産の比率を確認し、50%を下回る企業について、事業用資産、営業費用、キャッシュ創出力、公正価値変動の影響、外部資本への依存度などを審査します。
ただし、現時点でStrategyやメタプラネットの指数除外が決定したわけではありません。既存構成銘柄には一定の猶予基準があり、MSCIは9月30日まで意見を受け付け、10月16日までに結論を公表する予定です。(出典:Crypto Times 2026/08/15)
メタプラネットはBTC保有を企業戦略の中心に据えており、これまでも資金調達と株価の関係が市場から注目されてきました。

そのため、指数から除外された場合は企業のBTC保有量そのものとは別に、株式市場からの資金流出が発生する可能性があります。
BTC財務企業を見る際には、今後「何BTC保有しているか」だけではなく、指数採用、資金調達、現金準備、事業収益なども合わせて評価する必要があります。
その他の注目ニュース
来週の動き予想
① 中東情勢と原油価格がBTCの上値を抑えるか
CPI・PPIを受けて米利上げ観測は後退しましたが、中東情勢が改善しない限り、原油価格を通じたインフレ再燃リスクが残ります。
BTCが金利低下期待に素直に反応するには、米経済指標だけでなく、原油価格と中東情勢の落ち着きも必要になる可能性があります。
② DEFI清算後、BTC ETF市場の資金集中に注目
DEFIは8月17日の取引終了後に清算プロセスへ移行します。
重要なのはETFが1本減ること自体ではなく、今後も資金がブラックロックなどの大型商品へ集中するのか、それとも中小規模のETFにも分散するのかです。
③ MSCIの新基準を巡る企業側の対応
Strategyやメタプラネットの指数除外はまだ決まっていません。
MSCIの意見募集は9月30日まで続くため、企業側からの反論や財務戦略の変更、新基準の修正などが今後の注目点になります。
※以上は公開情報を基にしたビットコイン予備校編集部の見解であり、暗号資産価格や株価の上昇・下落を保証または断定するものではありません。
今週のまとめ
- BTC:週明け1,030万円周辺から、8月14日正午時点で1,010万円周辺へ軟化
- 米物価:CPI・PPIはインフレ鈍化を示し、9月利上げ観測は後退
- 中東情勢:和平進展が見られず、原油高リスクがBTCの上値を抑制
- BTC ETF:HashdexのDEFIが8月17日の取引終了をもって停止し清算へ
- DEFI:8月11日時点の保有量134.95BTC、発行済み口数は3日間で25%減少
- MSCI:新基準案でStrategyとメタプラネットが指数除外候補に浮上。ただし未決定
- 来週:中東・原油、ETF資金集中、MSCI新基準への企業対応が焦点
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